こんちゃ!


(2022/10/2 追記あり)

最近アツい、ARシャーシについて触れていきたいと思います。

以前記事にしたときは本当に初心者だったので細かいノウハウがなかったのもあり、今回はその記事の再構成・改定版だと思って書いていきます!

【ミニ四駆・ARシャーシ】ミニ四駆を速く走らせるには。
http://subculdaddy.blog.jp/archives/21596746.html

当時はいまいち絞れてなかった部分もあるので今回はARで知っていることを全部ここに書いちゃおうと思っています。

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自前の車庫コースにて調整を行っていますが少しづつ速度が伸びてきてます。
駆動はたぶんもう少し詰める感じですがあとは他の細かい選択肢かなと思っています。

現在TOP選手が15秒フラットで駆け抜けるコースで練習していますが、タイムはまだまだ・・・汗

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今回はまだとりあえずパーツを組んだ程度になっているのでこれからもっと煮詰められそうです。


ARシャーシを速くするには。

この記事を見ている方はたぶんARシャーシを選んだものの情報の少なさに嘆いている方だと勝手に想像します。
自分も最初に復帰したときにそう思いました・・・。

部品もあまり売ってないし走っている人もあまり見かけない。

情報量が絶対的に少ないということは・・・そう、あまり人気ではありません。
現在のミニ四駆事情としてはMSフレキが非常に強く入り組んだ立体コースではなかなか太刀打ちできません。

が、ARは本当に速い!
使いこなせれば世界チャンピオンも夢じゃないシャーシです。
そのためにはまずはARシャーシの特性を知っておかなければなりません。


ARのメリットは
➀駆動がしっかりしている
➁シャーシ剛性が高い
デメリットはだいたい
➀重いことです。


現在のミニ四駆ではシャーシをねじらせたりしならせたりしてコース復帰やショック吸収を狙うことが多く、ARも剛性を抜いてある程度しなやかにするのが定番の改造となっています。
がしかし、シャーシの柔軟性やフレキなどの可動を追い求めるとおのずと破損しやすくなり駆動も逃げ気味です。

その点ARはノーマルの状態でほとんどシャーシが捻じれず駆動を邪魔することがありません。
逆に剛性が高すぎるという点で他のシャーシにアドバンテージをとられることがあります。
柔らかく仕上げるという意味でもARでは軽量化を進めることになると思いますが上記のメリット、デメリットを見るとなるほどと思えます。



ARシャーシを速くするために自分の場合はある程度手順を踏みました。

➀シャーシの軽量化、バンパーカットや肉抜き等
➁駆動ロスを抑える駆動調整
③タイヤやギア比の選択


といった感じです。
新たに現れるフォロワーのために各項目ごとにコツを記載しておきます。


➀シャーシの軽量化、バンパーカットや肉抜き

バンパーカット例はネットに転がっているものでOKですが、自分の装備品に合わせた位置で切ることになるので、どんなバンパーを乗せたいかを決めてから作業するといいと思います。

あと初めてやると失敗しますが、失敗しないと経験できないことも多々あるのでここは勉強料だと思ってシャーシをつぶしちゃってください。
のちのちこのシャーシで試すこともあるんで無駄ではないですよ!

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↑こちらは提灯製作用の治具にしてまふ。

肉抜き、バンパーレス加工の狙いどころは軽量化。
及第点として電池抜きの総重量が120gあたりをまずは目指すのが目標だと思います。
VS、MS、VZあたりでは100gを切ってくるマシンがいるのでその重量差は考え物ですがw

もし走行でコースにはじかれるようならサイドのシャーシもカットしてくと柔軟性が出てくると思いますが、ARのメリットである剛性をどこまで抜くかはその人の走り方次第という感じもします。

実際世界チャンピオンの海地選手はサイドまで抜いたうえで補強してますね。

柔軟性への最初の段階としては電池カバーを半分にしてしまうのが手っ取り早いです。
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コレだけでもだいぶしなやかになりますよっ
ただ速度域が速くなると衝撃で電池が落ちそうな場合は2分割にするのもいいと思います。

その際はモーターカバー側は加工して接着することになります。
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AR、特にFMARの持病としてモーターカバーの爪が折れるんですが、この加工で改善できそうです。

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加工後はこんな感じになります。
モーターカバー側の電池カバーはシャーシ接着です。


➁駆動ロスを抑える駆動調整

駆動効率に関しては大雑把ですがクラウンとスパーの間に1.5mmスペーサーをかませてクラウンを押し付けるといった感じですが、そのままやってもなかなか駆動効率は良くならないので実際に自分のマシンで微調整を繰り返すしかありません。
しかもシャーシの個体差というものがあるのでシャーシごとに毎回同じではないんですよね。

コツとしては二つ。
まずはモーターをしっかり固定すること。
ARはモーターピニオンとプロペラシャフトが非常に近いのでモーターぐらつくと触れ、ロス繋がります。
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カバーにスポンジを貼るなどして固定します。
モーター固定の際に接点にもスポンジを挟んで接点圧も確保してくださいね。

前述のモーターカバーの爪折れはここにスポンジを多く挟みすぎることでも発生しますので注意です。



駆動改善のもうひとつは
クラウンとペラシャの関係をよくするということです。

ARのというか片軸のすべてはこのクラウンとペラシャの関係が最重要事項です。

クラウンの背面やスパーとベアリングの間に色々な厚さの物を挟んでみたり、ベアリングで抑えたり、私のようにギアを加工したストッパーでクラウンを押さえつけたり、はたまた六角穴を加工した圧縮ギアでシャフトに直接固定してしまう、などなどやり方は人それぞれやり方は違いますが結果目指すところは同じです。

最良の状態になるとクラウンギアの破損が起こりづらくなりますが、逆にARシャーシは駆動が良いため、力の逃げ場所がなくクラッシュ時などに思わぬ破損をする場合も多々あります。
ギアの破損がどちらの原因なのか分かりづらいところでもありますね。

これはトライ&エラーでいじくり倒すしかないので応援しかできません・・・
がんばれー!

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試行錯誤してみて触って音を聞いて駆動がどうなったか確認しながら何度もやるしかないんでw
初心者のときに見様見真似でやってみたけど全然理解できなかった部分ではありますので出来れば分かる人に聞いた方がいいし、構造をじっくりみながら向き合ってみるのも面白いですよ。

金型の番号でも様々な対応があるようですが、私はさほど気にしてません。
さすがにそこまでは年月もお金もかけないと得られない情報かと思います・・・。

参考までに私の場合を載せておきます。

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こんな感じでクラウンが逃げないように押してます。
がっちり押すと抵抗になって異音がし、駆動ロスが発生します。
開きすぎるとスイッチ入れて前輪を止めた際にギアがしっかり噛まないので異音がします。
ARはペラシャがほぼシャーシの決まった位置に固定されていて位置的に決まっているのでここはシビアです。

走っていて速度がいまいちのらなかったり、なにか違和感を感じたらこのクラウンの押しつけ具合を足し引きすることで劇的に変わります。



ARシャーシの交換時期についても触れますが、わりと時期ははっきりしていて、折れたり破損したりというよりはこのペラシャ受けが溶けたり摩耗したりということが多いようです。

ペラシャはノーマルタイプを使用していますが、根元は斜めにカットしてシャーシに当たらないように工夫してます。

あとは定番ですがカウンターギアのシャフト穴ががたつくと思うので瞬着で穴を小さくしてがたつきを抑えます。
他にも絶縁ワッシャーをベアリングとスパーギアの間に噛ませたりと、そのシャーシ個体に合わせて工夫するといいと思います。

これはリアもフロントも同じですが、絶縁ワッシャーを挟むなどして押しつけを調整してフロントもしっかりとクラウンとペラシャが噛み合う位置にもっていきましょう。
駆動ロスやトルク抜けはむしろ、フロント側の駆動に関係することが多いので入念にチェックしてみてください。

試しに2WDの後輪駆動で走ってみると分かります。
リア駆動って速い気がしますが、フロントの駆動がないとめっちゃ遅いんですよw

(追記)
最近分かったことですが、ARシャーシの問題点としてプロペラシャフトがたわむ事が挙げられます。
シャーシ側のペラシャ押さえの位置関係で、前後の間隔が他のシャーシよりも長いため、大きな力が掛かるダッシュ系モーターを乗せると大きく歪みます。

前後タイヤをロックさせて手で無理をかけると真ん中がグッと曲がるのが見えると思います。
実は加速力や抵抗になっていることが多い箇所なのでよく見ておくのが良いと思います。




③タイヤやギア比の選択

タイヤ&ギア比の選択に関してはレイアウト次第ですが、ARシャーシは23.5mm以下のタイヤを履くとシャーシ下部の車高がレギュギリギリの1mm前後になるので注意して選択しましょう。

おすすめは24.5mm~で、タイヤ径もモーターパワーやギア比もそれに準じてちょうどいいところを探します。
24mm前後で底面をやすりで整えて確保するという手もありますね。

シャーシ下面のスペースとブレーキ高の余裕を考えると中径ナローホイールに加工したペラタイヤ(25、26、27mmあたり)でパワー系のギアやモーターで回すのもオススメです。

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車高が落ちるということはブレーキを貼るスペースも確保できないという事態に陥りますので車高を落とす前に注意深く確認してください。
つまりは車高変更でフロント・リアともにバンパー位置の調整が必要になります。




その他にも各GUパーツの装着例やローラーの選択などもありますが、この辺りはARに限ったことではないので省略しておきます。

現在この項目以外で課題としているはパワーソースの充実とモーター慣らしの効率化をしています。
あとは細部のビスやナット、部品選択による微々たる軽量化、そしてベアリングなどの細部のメンテナンスですね。



FMARについて

FM化するためにはフロントのカバー、リアのモーターホルダーを少しだけ加工し、端子を工夫して接点圧を確保することで出来ます。

FM化すると速くなる、という方もいますが一概にそうは言えません。
前にモーターがある分、姿勢制御はしやすくなるメリットは一般的に言われていますが、正回転方向に設計されたものを逆転させるため、必ずしもそれが正義ではないというのを忘れずに。

今の研究ではきちんと整備できれば「トルクが増加する」というのが今の見解です。

私の場合は逆回転方向のFM化が好きなので逆回転モーターをたくさん慣らししてスタンバっているのもあってFMAR化させていますが、正回転で煮詰めている方が無理にFM化させるほどメリットはないように思えます。

またARシャーシの重心バランスに関してはこちらをご覧ください。
http://subculdaddy.blog.jp/archives/25690031.html



ちなみに世界チャンピオンのウミジ選手はFMARでその栄冠を勝ち取りました。
FMやってる者にとってはまさにリスペクトレーサー。



とそんなところです。

今回のまとめ記事で片軸やARが好きでミニ四駆の世界に来た方の手助けになればいいなぁ!と思っております。
理解が増えた際は追記していきますのでよろしくお願いします。



ではまた!